(キャラ借り)ハサマとアンナとユーミン

私は港に着いた船からドレスタニアの街を眺めていた。

潮風と菓子の匂いが混ざり合い独特な空気を作り出していてそれがちょっと好きだったりする。

今回はどうなるのかな?と頭の片隅で思いながら船から飛び降りて歩き始めた。


脇の階段から何かが跳ねて頭にぶつかった。
なんとか掌に収められたけどフード越しとはいえ割と痛い。つい「あいた」と声に出てしまったくらい。

それは黄色い林檎だった。赤や青なら食べたことはあるけどこれは初めてだと夢中で見ていたら
落とし主の親子にごめんなさいと謝られた。わざとじゃなかったので勿論許すと親子の表情は笑顔に変わり

「…………もしや貴方はチュリグの国王様ですか!?」

そしてバレてあっという間に人集りが出来上がっちゃった。またやっちゃった☆

「ハサマ様!ハサマ様じゃないですか!クルミンハニデビ漬けのお味はどうでしたか!」

「美味しかったよー!ハニデビって何処で取れるんだっけ?」

「後で案内いたします!」

やったー。後で栽培許可貰っておこっと。

「ハサマ様ですよね!?よければサイン下さい!色紙とペンは持ってきておりますので!」

「さいん?んっとこれに何か書けばいいの?」

「お名前をよろしくお願い致します!」

「…………………っと。これでいい?」

「うおおおおぉ!!神よおおおぉ!」

あげたら空を仰いで泣いている。感動?してるのかな?

ほらほら!!チュリグの王様はこっちだよアンナ!!

「待ってユーミンちゃん心の準備がまだ出来てな」

人混みを豪快にかきわけて元気な女の子と控えめな女の子の二人がやってきた。サムサールと………アルビダかな?

「こんにちは君たち、ハサマだよ。」
挨拶したら頬に痛みを覚えた。思いっきり揉まれている。

「噂通りまぢでもちもちなんだけど!ずっとこうしてたいカンジ!!!」

「(えっなにこの尊い光景私ももちもち頬の触り心地を今ここで感じたい)」

さっきの林檎以上に痛い。もう一人の子もしたがっているようで。

……………ははっ、もうどうにでもなーれ。




「…………………………それで、気は済んだかな?」

未だに頬が赤いしヒリヒリする。しばらく経てば治るのかが心配だね。

周りの子達は空気を読んで去ってくれた、感謝感謝。
私はどこかの偉人のように一度に沢山の話題に答えるなんてことは出来ないからね。


「めんごめんご!でも丸くなってるのチョー可愛い!」

「ごめんなさい、悪気はなかったの………(仕方ないじゃないあんなに柔らかかったんだからああまだこの手がやりたいと叫んでいる無礼を承知でお持ち帰りしたい至福の時をずっと味わっていたい)」


「………真に受けているよりはいいか。他には何かある?」

じゃあユーミン達とどっか食べ行こ!!

「私も(そしてまた頬をもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもちもち……!)」

二回目のどうにでもなーれ。今日休暇だしハニデビ採取夕方でもいけるでしょ。
栽培許可貰いは夜ね。ついでに少しは手伝おう。


……………………てなことを思いながら私はファミレスへと強制連行されてハンバーグとか色々食べたり話したりした。勿論全私払いで。

アルビダのアンナちゃんはいきなり倒れたけどどうやらよくあることみたい。寝かせたら全快したし。

訳聞いても「なんか………なんか……」とうわごとのように呟いてた。
聞かれたからかなり省略して人生的な奴話しただけなのになー


さてもう夕方だ。待ち合わせ場所の噴水に行こう。