(アイラヴ)リベンジ

とある町に建っている一つの雑居ビル、それら全てがチュリグ芸能事務所だ。

そこの4階、ハサマプロデューサー の膝で涙を流す少女がいる

先日行われたオーディションに見事合格し、アイドルの道を歩み始めたうちの一人である。

所属事務所が傾き精神の荒んだ他所の先輩と会い嫌がらせを受けたのだ

「よしよし、まだ始めたばかりだけどお仕事休む?どうする?」

少女の頭をゆっくり撫でながら優しく声をかけるプロデューサー。

それに少女はあいつらに勝ったと思われたくないから頑張ると健気に答えた。

「そっかあ。先輩達が助けてくれるよ。だから遠慮なく頼ってね。」

少女が立ち去りしばらくするとハサマは「それじゃあ後はよろしく」と呟くと

「了解しました」と事務的な返事がかえってきた。マネージャーのグリムである。

今日行われるライブのプログラムが書かれた紙を見ながらほくそ笑むハサマを残してグリムは退室した。

舞台

八番目のユニットの出番が終わると同時に舞台は暗転した

パニック状態と化した観客達は誰も止められない

Welcome!!

大きく作られた蒼炎がステージに突如として点るまでは

観客達はざわつきながら蒼炎を見つめているとそれは弾け_____その中からは、九番目のユニット。

チュリグで屈指の人気を誇る「キョクゲイシ」の面々が不敵に笑いながら現れていた。(と同時にステージが明るくなった)

一瞬の静寂、途端に沸き立つ観客、飛び交う歓声。

アップテンポな爆音が響く中猛獣を使役しての火の輪潜りなど

サーカスそのものの演出で観客をさらに熱狂させる

やがて時間が来るとキョクゲイシは一列に並び礼をする。

アンコールを所望する声が響いてもそれには答えることなくそのまま舞台を去った。

チュリグ芸能事務所4階

一連の様子をライブ生放送で視聴したプロデューサー。

横目に最後のユニットの欄を見ると独り言を呟く

「大トリはあげたから、傾きから見事逆転してね?」

ニヤリと不気味な笑みを浮かべると生放送のウィンドウを閉じた。

                              

                            その夜、一つの事務所が潰れた。